この記事では、英語の公式サイトから収集した情報と、実際に行ってみて知った注意点をまとめておきます。これからルーブル・アブダビへ行こうと思っている方の参考になれば。
当記事の内容は、新型コロナ禍以前の2017年時点での情報です。
目次
世界初!仏ルーブル美術館の別館、ルーブル・アブダビ。

2017年11月11日、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビに、フランスのルーブル美術館の別館「ルーブル・アブダビ」がオープンしました。
ルーブルアブダビは2007年のフランス・UAE政府間の合意に基づいて創設されました。当初は2012年のオープンを予定していましたが、建設が遅れ、2017年にようやくオープン。フランス国外でルーブルと冠された美術館は初めてで、開館前から国内外の注目を集めていました。
今回、筆者はDubai Design Week 2017出展のため、2017年11月12日〜19日までドバイに滞在していました。わたしたちが日本を出発した11月11日は、ちょうどルーブル・アブダビが一般公開を開始した日。あまりにもタイムリーすぎたので、同行者にわがままを言って、旅程にねじ込みました(みなさんありがとう)。
1. 基本情報
1-1. アクセス
ルーブル・アブダビがあるのは、アブダビの中心部から少し離れたサディヤット島の西端。島とはいえ、埋立地に建設された島なので、街中から普通に陸路で行けます。
▼ ルーブル・アブダビの所在地はこちら。
アブダビ市内からのアクセスは、基本的にバスかタクシーになります。
さほど高くはないので、個人的にはタクシーがおすすめです。
参考までに、タクシー料金は
- シェイクザイード・モスク → ルーブルアブダビ:60 AED(約1,800円)
- ルーブルアブダビ → セントラルバスステーション:27 AED(約810円)
ドバイから向かう場合は、まずアブダビまで2時間ちょっと、長距離バスに乗ります。その辺りの話は別記事にてまとめてあります。
1-2. チケットの入手方法

チケットは、ネット(ルーブル・アブダビの公式ページ)もしくは現地のチケット売り場で購入します(カード決済可)。
オープン直後の時期の夜に行っても、5分待ちくらいで買えました。よほど混む時期・時間でなければ、現地購入で問題ないと思います。
1-3. 入場料

- 一般チケット:60 AED(約1,800円)
- 割引チケット:30 AED(約900円)
- 13~22歳
- オーディトリウム、ワークショップのチケットを持っている人
- 無料チケット
- 13歳未満の子ども など
1-4. 開館時間
曜日によって開館時間が変わりますのでご注意を!
- ミュージアムギャラリーと展示
- 土・日・火・水:10:00 – 20:00
- 火・金: 10:00 – 22:00
- ミュージアムカフェ
- 土・日・火・水:10:00 – 22:00 (ラウンジは23:00まで)
- 火・金: 10:00 – 23:00 (ラウンジは24:00まで)
- ミュージアムショップ
- 土・日・火・水: 10:00 – 21:00
- 木・金: 10:00 – 23:00
月曜定休。入館は閉館の30分前まで。
- 駐車場、無料WiFi、クローク、ロッカー、ATM、ベビーカー、車椅子などあり
出展:Louvre Abū Dhabīより抜粋、筆者日本語訳。
1-5. 所要時間
ゆっくり回って2〜3時間くらい。意外とコンパクトです。一通りざざっと見るだけであれば、お土産時間込みでこのくらいで行けます。絵や建築をじーーっくり見たい方は、3時間では足りないかも。
2. ルーブル・アブダビの見どころ
2-1. ジャン・ヌーヴェルの美しすぎる建築

ルーブル・アブダビの設計者は、フランス人建築家ジャン・ヌーヴェル。
日本では汐留の電通本社ビルの設計も手がけています。
これが、とにかく美しい。
▼ 天井は、幾何学模様の巨大なドーム。
蛍光灯が仕込まれていて、夜は星空のように見えます。
昼は木漏れ日のように太陽の光が降り注ぐらしい。
▼ 海に張り出した構造。風が吹き抜ける開放的な空間。
▼ サインもきらり。きれいだなー
夜のライトアップもきれいだけど、太陽光で照らされた昼の姿も見たかった!
2-2. 古今東西の作品群
ルーブルアブダビでは、「ユニバーサル美術館」というコンセプトを掲げています。12のギャラリーに、先史時代の工芸品から現代美術作品まで、さまざまな作品が並びます。
ほんの一部だけ、ご紹介。
▼ ローマ帝国初代皇帝・アウグストゥス。凛々しい。
▼ こいつかわいいな…
▼ 日本のものも展示されている。宍戸家の甲冑。
▼ ナポレオンだー!
▼ ゴーギャン。
▼ ジャコメッティ!最近日本でも展覧会ありましたね。
▼ マグリット。びっくり顔、じわじわくる。
▼ ジャクソン・ポロック。
▼ 最後の第12ギャラリーを締めくくる、アイ・ウェイウェイ《光の泉》。
2-3. モダンな展示方法
ルーブルアブダビの「ユニバーサル美術館」というコンセプトに基づいた展示が特徴的です。
常設展のはじまりを飾るのは、ガラスケースの並ぶ白い空間。
キーワードごとに、時代も文明も異なるものを並べて展示してあります。
足許に、東京を発見。
他の展示室も、白を基調とした部屋に、全方位から見られるガラスケースで展示。全体的に、ミニマルでおしゃれ。


暗い部屋での展示では、装飾品の美しさが引き立つ。


点字と、触覚で展示品の形を示すボードがあったり。
こども美術館もあります。遊びながら学べる。
3. 注意点:売店は現金決済のみ

ミュージアムショップの品揃えは、正直なところいまいち。定番のポストカードなんかはあるけど、まだまだルーブル・アブダビのオリジナルグッズは充実しているとはいえません。
図録はちゃんとありました。アラビア語・フランス語・英語の3種類で、価格は130 AED(約3,900円)。英語版を買ってきました。
ここで注意ですが、なんとここではカード決済不可でした(2017年11月現在)。入館料にはカード使えるのに…。
ルーブルアブダビでおみやげを買う予定なら、必ず現金を持って行きましょう。
▼ 「申し訳ありませんが現金のみです」
4. まとめ
ルーブル・アブダビ、充実の作品群もさることながら、建物そのものの美しさやモダンな展示方法が素敵でした。ドバイやアブダビに行くことがあれば、ぜひ足を運んでみてください。