パル@IVRC2015『ニョキニョキ豆の木』の中の人です。
IVRCシリーズ第3回は、応募書類の提出前に必ず確認しておきたいことをご紹介します。
今年以降、IVRCでは審査方式等に大きな変更があったようです。詳しくは公式の最新情報を参照してください。また、当記事はコンテスト形式の旧IVRCについて書かれたものですので、参考にする場合は十分ご注意ください。
目次
1. 先行研究はきっちり調査したか?
普段の研究と同じように、新規性・有用性を確認しましょう。ここの作業が粗いと、作品の根本的な意義が不明確になり、後から迷走します。IVRCの過去作品はもちろん、論文も探してみましょう。
2. 審査基準を満たしているか?
審査のポイントは、IVRC公式サイトにて以下のように提示されています。
- 新規性
提案者もしくは他者によって過去にまだ実現されていないこと、あるいは過去に類似の研究・作品がある場合は適切に引用し差分が明確にされていること。
- 技術的チャレンジ
作品の実現において達成すべき目標が明確にされていること。それを達成する新しいアイディアが提案されていること。その実現方法が具体的に提案されていること。
- 体験のインパクト
体験者が体験できる内容が明確になっていること。ぜひとも体験したいと思える内容であること。国際的なステージにおいて専門家を魅了する、あるいは家族連れなど広く一般の観客が楽しめること。
企画書では、これらのポイントをきっちり押さえましょう。
3. ネーミングは適切か?
作品名は長く使うものなので、じっくり吟味して決める価値はあります。
慶應大・杉本研究室のこちらの記事も参考に。
投稿の際のスペルミスにも気をつけて!
4.「バーチャル」を「仮想」と訳していないか?
なんで仮想じゃダメなの?と思ったあなたは、今すぐこの本を読みましょう。
IVRCに出るなら、まずは第1章だけでも読み始めておくことを強く推奨します。VR研究の第一人者であり、IVRC実行委員長でもある舘先生方の著書で、VRという概念を体系的に学ぶことができる数少ない入門書の1冊です。とはいいつつ、我々も最初の企画書に「仮想空間」という文言を使ってしまった黒歴史があるのはここだけの話。
5. 投稿料は振り込んだか?
郵便局の営業時間を考慮しないと、最後の最後で詰みます。余裕を持って振り込みましょう。これ大事。
+α 審査員の先生方のtwitterをサーチ
VR界隈の先生方、結構twitterにいらっしゃいます。IVRC期間中は、アドバイス的なツイートもたくさんされているので、チェックしておくと有益な情報が手に入ります。
例えば、こんな感じ。
東大・稲見先生の、企画の留意点についてのコメント。
#IVRC 企画書も大詰めだと思いますが、1.話題作が出た翌年は、派生企画が続出する。そしてそれらは驚くほど似ている。2.本大会開催場所は日本科学未来館。中高生にも安心して見せられる内容であるか審査委員は常に意識している。 以上を留意して追い込み頑張ってください。
— 稲見昌彦 Masahiko Inami (@drinami) 2016年6月11日
神奈川工科大・白井先生の、基礎的トライに関するおすすめ記事。
#IVRC 学生は読んでおくべき基礎的なトライ集/Google Daydream Labsが60以上のVRアプリ制作から学んだこと | MoguraVR https://t.co/v0UMplkWcf
— Akihiko SHIRAI, Ph.D (@o_ob) 2016年5月26日
という風に、IVRC期間中はハッシュタグ「#IVRC」をチェックしておくといいことがあるかも。
まとめ
以上のポイントは、最低限押さえておくと吉。締め切りが近づくとどうしても焦ってしまいますが、冷静に優先順位を決めて、確実に提出しましょう。がんばれ〜〜