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アニメ『BANANA FISH』感想:破滅への歩みを止められない。男同士の友情を超えた親愛の物語

豪華キャストに惹かれて、事前情報を全く入れずに一気見し、無事撃沈しました。なんだこのかっこいい…鬱アニメ。つらすぎる。

あまりにも豪華すぎるキャスト

声優陣の豪華な作品は今時たくさんありますが、それをもってしても、メインから対立軸のキャラ、そしてモブに近い末端に至るまで、あまりにも隙のない布陣。

主演が内田雄馬さん、野島健児さん。脇を固めるのは平田広明さん、石塚運昇さん、細谷佳正さん、福山潤さん他。メインキャストだけでもすごいことになっているのに、中心人物ではない役どころのキャラクターも錚々たる面々なので見てほしい。下記リンクにみなさんのレコーディング後のコメントあります。

SPECIAL | TVアニメ「BANANA FISH」公式サイト

男同士の友情を超えた「ブロマンス」を繊細に描いた名作

物語は、ニューヨークの影の世界を生きる少年・アッシュと、取材に同行して渡米した日本人の少年・英二が出会うところから始まる。違う世界を生きる2人は「バナナ・フィッシュ」を巡る陰謀、裏社会の闇に飲まれていく。破滅への歩みを止められない、男同士の友情を超えた親愛。

諸説あり色々と論争が巻き起こったようですが、個人的には本作をBLではなくいわゆる「ブロマンス」を主軸に描いたものと捉えています。2人の少年の友人関係を超えた依存と親愛、そして彼らを取り巻く環境の、様々な形の(時に歪んだ)愛を描く群像劇だと。

作中で様々な愛の形が表現される中、男娼や、同性間の性的暴力のエピソードも頻出するので、そういった描写が苦手な方にはおすすめできません。また、全体的にかなりしんどい話が多いので、いま心が弱っている方も日を改めた方が良いと思います。

そういう意味で若干観る人を選びますが、丁寧な人間描写から彼らの心の揺らぎや生き様を感じられ、様々に解釈し得る部分も多く、考察が捗る作品でもあります。

漫画完結から24年後に待望のアニメ化。文句なく名作

原作漫画の連載開始は80年代であり、現在とは時代背景が異なります。アニメ版ではより現代に則した設定になっているようです。原作を読まずにアニメを観ましたが、初見でも入りやすくて良かったです。

総評

ただ、救いがなさすぎて(見方によっては全くないわけでもないが)ごっそりMPを持っていかれるという点でのみ、not for meでした。個人的な嗜好の面では繰り返し観たい作品にはならなかったけれど、この作品に出会って、一度観ることができたことには感謝したいです。名作と言われることに大きく頷ける、素晴らしい作品でした。

お気に入り度:3.5 out of 5 stars (3.5 / 5)

作品情報

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